なんとなく他人に合わせてばかりで、あとから「本当はこうしたかったのに」とモヤモヤすることはありませんか?
それは、自分の中にある“自分軸”が見えにくくなっているサインかもしれません。
「何を大切にしたいのか」「どうありたいのか」を見つけることは、ブレない自分でいるための土台になります。
この記事では、自分軸を探るためのヒントとなる3つの視点をご紹介します。
何に怒りを感じるかを掘り下げる
「怒り」は、一見ネガティブな感情に思えるかもしれませんが、実は自分の価値観が踏みにじられたときに生まれる“内なるサイン”でもあります。
たとえば、「約束を守らない人」にイライラする人は、「誠実さ」や「信頼」を大切にしている可能性があります。
このように、怒りの奥には「本当はこうあってほしい」「こうでありたい」という願いが隠れていることが多いのです。
他人の言動に対して強く反応したとき、自分の中にある“守りたい価値”が刺激されているのかもしれません。
その感情を「ただの怒り」として押し込めてしまうのではなく、「私は何を大事にしているんだろう?」と問いかけてみましょう。
以下は、よくある怒りとその背後にある価値観の一例です。

怒りは、自分の価値観に気づくための“入り口”です。
感情の奥にある「大切にしたいもの」を探る視点を持つことで、自分軸の輪郭が少しずつ見えてきます。
どんなときに満たされたと感じるかを思い出す
「あのとき、なんだか心が満たされていたな」――そんな感覚を覚えている瞬間はありますか?
それは、あなたの中の大切な価値観が満たされていたサインかもしれません。
人によって満たされるポイントは異なります。
結果を出したときに達成感を感じる人もいれば、人に感謝されたとき、自然の中で静かに過ごしたときに心が満たされる人もいます。
このような「満たされた記憶」を振り返ることは、自分の価値観を探る大きなヒントになります。
以下に、満たされる瞬間の例をいくつか挙げてみます。
この中に、あなたにとってもしっくりくるものがあるでしょうか?
- 人から「ありがとう」と言われたとき
- 一つの作業に集中して取り組めたとき
- 誰かと深い会話ができたとき
- 好きなことに没頭できた休日
- 誰にも評価されなくても、自分の思いを形にできたとき
このような場面を思い出しながら、次のような問いを立ててみるのもおすすめです。
「私は、どんなときに“自分らしさ”を感じるだろう?」
答えは一つではありません。でも、何度も同じようなパターンが見えてくることで、
あなたにとっての「満たされる瞬間」=「大切にしたい価値観」が、少しずつ輪郭を帯びていきます。
子どもの頃に夢中になっていたことを振り返る
子どもの頃、時間を忘れて夢中になっていたことは何でしたか?
その答えには、あなたの「損得抜きの本音」が詰まっているかもしれません。
たとえば、空想が好きだった人は「自由に発想すること」、絵を描くのが好きだった人は「表現すること」への価値を大切にしている可能性があります。
このように、幼少期の好みや行動は、自分らしさのヒントを教えてくれます。
もちろん、大人になるにつれて価値観は変化します。
でも、「今の自分が納得できる選択をするために」原点を振り返ってみることは、自分軸を整えるうえでとても有効です。
以下に、価値観の手がかりになる問いかけをいくつか紹介します。
- どんな遊びに没頭していた?
- どんな場面で「自分ってこれ好きだな」と感じていた?
- 何をしているときに、「見て見て!」と誰かに伝えたくなった?
- 大人になった今でも、似たような場面で満たされたことは?
こうした問いを自分に向けてみることで、他人の目を気にせず「自分が心から求めていたこと」に出会えるかもしれません。
まとめ:自分軸は“つくる”ものではなく“気づく”もの
自分軸を持つというのは、「こう生きるべき」という正解を決めることではありません。
日々の感情や記憶の中にある“小さな違和感”や“満たされた感覚”に気づくことから始まります。
怒りの奥にある価値観、心が喜んだ瞬間、子どもの頃の夢中――。
それらはすべて、あなたらしさの“かけら”です。
今日からできる小さな一歩として、日々の中で感じた「心が動いた瞬間」をメモしてみてください。
その積み重ねが、少しずつ“自分らしさ”の軸を浮かび上がらせてくれます。
今回紹介した3つの視点は、編集部でも日常的に振り返るようにしています。「自分らしさって何だろう」と立ち止まるだけでも、心の軸は少しずつ整っていくように感じます。
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