人付き合いに疲れやすい。感情がすぐに振り切れてしまう。
そんな「感情との距離感」に悩む人は少なくありません。
このコラムでは、心が疲れやすい人に共通する“3つの感情パターン”と、感情とやさしく付き合っていくためのヒントを紹介します。
感情に振り回される人が抱えやすい“3つの傾向”
感情に振り回されやすい人には、いくつかの共通する“思考と行動のクセ”があります。
ここでは、心が疲れやすい人に多く見られる3つの感情パターンを紹介します。

① 喜怒哀楽が激しく、自分でコントロールしづらい
ちょっとしたことでも心が大きく揺れてしまう。 感情の波が激しい人は、その時の気分や相手の反応に左右されやすく、自分の感情に飲み込まれてしまうことがあります。
「また感情的になってしまった…」とあとから自己嫌悪になることも。
② 自分の感情より、他人の感情を優先しがち
共感力が高いことは長所ですが、相手に同調しすぎると自分の感情を置き去りにしてしまいます。
「相手が不機嫌だと自分もつらくなる」「相手の気持ちを察してばかりで疲れる」そんな経験はありませんか?
③ 感情に気づかないよう“フタ”をしてしまう
過去の経験から「感情を見せるのはよくない」「迷惑をかけたくない」と思っている人は、無意識に感情を抑えるクセがあります。
その場はうまくやり過ごせても、心の奥に“見えない疲労”が蓄積していきます。
感情とうまく付き合うための“やさしい視点”
感情に振り回されないようにするには、「感情を消す」ことではなく、「感情をどう扱うか」という視点が大切です。
ここでは、心が疲れないための3つの“やさしい感情の捉え方”をご紹介します。

① 感情は「整理」するもの。抑え込む必要はない
イライラやモヤモヤを「感じてはいけない」と思うほど、感情は強くなってしまいます。
感情は消すものではなく、流れとして整理していくもの。
「あ、今こう感じてるな」と受け止めるだけでも、心は少し落ち着きます。
② 「自分は今、〇〇と感じている」と言葉にしてみる
感情は言葉にすることで、輪郭がはっきりし、扱いやすくなります。
「なんとなく苦しい」を「さみしい」「不安」と言い換えるだけで、対処法が見えてくることも。
言語化は、感情を安心させる作業です。
③ 感情を否定せず、そのまま肯定する時間をつくる
「こんなことで落ち込むなんて…」と責めるよりも、「落ち込んでもいいよ」と自分に許可を出すことで心がやわらぎます。
感情を認めることは、自己肯定感を育てる一歩でもあります。
感情は“変える”より“扱い方”を見直そう
感情は、決して「コントロールすべきもの」ではありません。
むしろコントロールしようとしすぎるほど、苦しくなってしまうものでもあります。
大切なのは、感情を変えるのではなく「どう扱うかの姿勢」。
「こんなふうに感じてしまう自分はダメだ」と思わず、「今はそう感じてるんだね」と受け止めることから始めてみましょう。
感情との付き合い方は、一生のテーマかもしれません。
だからこそ、急がなくて大丈夫。少しずつ、自分の感情と仲直りする感覚を大切にしてみてください。
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🔗参考:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」では、感情と心のセルフケアについて紹介されています。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/